ゴルフもまた、航海と同じように人生の様々な場面に例えられる。
18ホールを回る中でギャンブルばかりではスコアはまとまらない。
時には遠回りの様に見えても、次のショットが打ちやすい場所へ刻む勇気も求められる。
誰かが言っていた、
上がってなんぼ、だと。
近ごろはらっきいも、子育てを終えた友人たちとゴルフをする機会が増えた。
というより、これをハマっているというのだろう。
ボールを前に飛ばすことに精一杯だった段階を経て、ようやくコースマネジメントの面白さにも気付き始めた。
スコアはいくつくらいで回るの?と聞かれると、らっきいはこんな風に答える。
「たまに100も切るけど、だいたい100~105くらいかなあ」
と。
実感としては、本当にそうなのだけど、もしかしてちょっと見栄を張ってる気がしないでもないと直近24回分のスコアを見返してみた。
すると、100を切ったのは3回でベストでも98。
平均スコアは105をちょっと超えていた・・・
案の定、少し盛っていたようだ。
ちなみにこうして自分を過大評価してしまうのをダニング・クルーガー効果というらしい。
スコアの標準偏差
せっかくなので、スコアのばらつきを知ろうと標準偏差を計算したところ、結果はおおよそ「7」ということに。
これは、初心者を抜け出したエンジョイゴルファーとしては、「そこそこ安定してるけど、回によってはややばらつきがある」くらいの評価だろう。

標準偏差が7ということは、3回ラウンドしたらそのうち2回は平均スコア「105」に対して上下7打、つまりスコア98~112の範囲にホールアウトできる感じだ。
これは実感に近いといえる。
でも3回に1回はそこからさらに上下7打、つまりは「91~98」や「112~119」のこともあり、さらに、20回に1回くらいは90を切ったり、120を叩いたり・・・
ということになる。
???
ここで疑問が。
確かに、直近24ラウンドの間には大雨の日に1度だけ124というスコアを叩いたことがある。
そういう意味では、間違ってもいないけど、ちょっと待って、
この間のベストスコアは98で、今のらっきいには90切りはおろか95だって切れる気はしない。
こうして見るとらっきいの場合、大たたき方向にはブレ幅は大きいけど、ベストスコアを縮める方向へは大したブレ幅がないことがわかる。
これは、リスク計測における標準偏差の弱点だ。
標準偏差は「平均値」からのばらつきしか見ていないので、非対称な分布や極端値に弱い。
らっきいのゴルフのように、スコア分布が歪んでいるときに標準偏差だけを頼りに次のラウンドのスコアを読むのは危険だ。
・ようやく中級者レベルのらっきいにはまだスコアが伸びる成長の余地もある
・ラウンドするコースの難易度や相性によってスコアの出方は大きく異なる
・天候によるコンディション不良でスコアは乱れやすいが、好天だからと言って簡単にスコアは縮まない
みたいな事情は考慮してくれない。
まだまだ発展途上のアマチュアゴルファーのスコアを統計的に把握するのにはたいした意味がないようだ。
スタートアップ企業の株価についてわかったような顔してリスク分析するのに意味がないのと同じだろう。
統計学はとても優秀な学問だし有用だ。
プロっぽくって説得力がある。
だけど、その限界を知らずに妄信した先には思わぬ落とし穴があるかもしれない。
穴を目指すのゴルフ場だけにしておきたい。

