金利は経済の体温計といわれる。
だとするとリーマンショックのあと、日本はずっと体温を失った仮死状態が続いていたことになる。
そのころに生まれた赤ちゃんもいつのまにか成長し、大学進学を迎えようかという2024年になって、そんな体温計にもついに変化が現れた。
金利には日銀が意図をもってコントロールする政策金利と、経済活動の結果として観測される市場金利がある。
さらに市場金利はその適用される期間によって、1年以内の短期金利やそれ以上の長期金利に分類される。
身近なところでは、短期金利は普通預金や定期預金などに、長期金利は住宅ローンや生命保険の保険料などに影響する。
最近では変動金利で組まれた住宅ローンの返済額が上がっていることに関心が集まり、手元資金からの繰り上げ返済の相談も増えてきた。
一方で、じわじわと預金金利も上がっているし、やがて所得も額面としては増えるだろう。
現在住宅ローンを組んでいる人の大半はその残高に応じた生命保険(団信)もセットで加入しているはずだ。
拙速に繰り上げ返済をしたあとに万一のことがあれば、厳しい環境のなか、手元資金を減らした状態で航海を続けないといけない。
人は体温が高すぎても低すぎても健康には過ごせないけど、経済は金利が高い時も低い時もなんだかんだで回っていくものだ。
風が強くなれば波も高くなるように、金利が変化すれば経済にも様々な変化が訪れる。
おそらく21世紀に入って社会に出た日本人の多くは金利のある世界の航海に慣れていない。
こうした変化の時こそうまく風を捉えて船を進めたい。


